新岸田内閣:自民党の新しい一幕?

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2021年10月4日、岸田文雄氏が第100代内閣総理大臣に就任しました。岸田氏は新内閣を発表する際、「若手議員にもっとチャンスを与える」と述べ、実際に20人の閣僚のうち13人が初入閣となりました。多くの閣僚が財務省関係者であることにも注目が集まっています。岸田首相は、菅義偉前首相やその前の安倍晋三首相とは異なり、より協議的な政策決定プロセスを推進すると表明しています。これにより、政策決定は従来の自民党政調会が大きな影響力を持つより伝統的な手法へと戻ることが予見されます。また、新しく任命された首相補佐官の年次やポストに注目すると、より各省庁の高官により大きな裁量権を得て、政策決定権がさらに各省に広がっていく可能性もあると見られています。

いずれも三期目である堀内詔子ワクチン担当相、小林鷹之経済安全保障担当相、牧島かれんデジタル担当相ら若手・中堅議員を起用しました。また、最小限の人数ではありつつも、女性閣僚の数も2人から3人に増えましたが、若手・女性議員の登用は、必ずしも大きな変化や世代交代を意味するものではないと見られています。小林氏は優秀な若手議員ですが、岸田首相や自民党幹事長に就任した甘利明・前経済財政政策担当相のような幹部議員の指示や、強い影響力を受ける可能性も高いと考えられます。

全レポートは添付のPDFをご覧ください(英語)。